2008年(平成20年)の出来事やニュースを解説

ニュース・出来事・スポーツ

この記事では2008年(平成20年)のニュース・文化芸能・事件について解説しています。

目次

2008年(平成20年)の主要ニュース

2月1日|中国製冷凍餃子で中毒事件発生


2007年末から2008年1月にかけ、中国企業が製造した冷凍餃子を食べた10人が下痢や嘔吐を訴え、女児1名が一時意識不明の重体となる事件が発生した
警察の鑑定では餃子にメタミドホスという殺虫剤が検出され、餃子を数個食べただけで致死量に至る量のメタミドホスが含有されていることが判明した。

中毒事件を受けて、輸入販売を行っていた日本企業のジェイティフーズは、中国メーカーの製造品58万点の自主回収を行った。
中国側・日本側双方がメタミドホスの自国での混入を否定する見解を出したが、2010年3月になり中国側が容疑者の拘束を発表する。
拘束された男性は会社の待遇に不満を持っており、製品に注射器で殺虫剤を混入させていたことが明らかとなった。

また2008年は中国でメラミン入り粉ミルクが出回り、乳児が腎臓結石となる事件が発生した。
日本でも丸大食品が回収した中国製の牛乳からメラミンが発見され、厚生労働省は輸入業者に対し中国製乳製品のメラミン検査を義務付ることとなった。

こうした混入事件により、日本の中国製品に対する信用は地に落ちることとなった。

2月|橋下徹が大阪府知事に就任


橋下徹は2003年から弁護士タレントとして『行列のできる法律相談所』や『たかじんのそこまで言って委員会』などの高視聴率番組のレギュラーを務め、人気を得ていた人物であるが、2007年の大阪府知事選挙に出馬した。

前職・太田房江の任期満了に伴い行われた、2007年の大阪府知事選挙で橋下徹は50%を超える得票率を得て圧勝し、52代大阪府知事に就任した
当時の橋下は38歳8カ月であり、現職の全知事の中で最年少となった。

2010年には地域政党である大阪維新の会を結党し代表へ就任、2011年には大阪府と大阪市の二重行政解消を目的とした大阪都構想実現のため大阪府知事を辞職し、大阪市長選へ立候補し当選を果たした。

大阪都構想とは大阪市を廃止し大阪府を5つの特別区を設置するものであり、2015年に賛否を問う住民投票が行われたが、支持49.62%、反対50・38%の僅差で否決された。
その後市長であった橋下は任期満了に伴い政界から引退し、TV番組のコメンテーターとして活躍している。

また大阪府知事選前には「2万%出ない(出馬しない)」とテレビ番組で発言していたが、芸能界の関係者に口説かれて出馬を決意したことを後に明らかにしている。

6月|東京・秋葉原で無差通り魔事件が発生、7名が死亡


秋葉原通り魔事件とは、25歳の派遣社員・加藤智大が東京秋葉原で2トントラックで青信号を横断中の歩行者5人を跳ね飛ばし、車から降りて通行人らを立て続けに殺傷した事件である。
事件では7人が死亡、10人が負傷した。
白昼堂々の犯行であり人通りの多い場所で多くの目撃者がいたことなどから、事件は大きく報道された。

動機は電子掲示板でトラブルを起こした相手への心理的に攻撃するための手段であり、自分が立てた電子掲示板を荒らした相手への報復行為であった。
東京地裁で死刑がくだされ、上告が棄却されたため2015年2月に犯人の死刑が確定している。

また2014年には加藤の弟が加害者家族の苦しみを訴えて自殺、事件があった中央通りの歩行者天国は2011年まで一時中止となるなどの影響が出た。

9月1日|福田首相が辞任


参議院選挙での大敗や安倍首相の健康問題により、2007年9月26日から内閣総理大臣に就任していた福田康夫首相が辞任を表明した。

福田内閣は支持率が低迷したまま衆議院の任期が迫るなか、福田康夫を首相として選挙を戦うのか、辞職を行い新たな首相で選挙を戦うのかが問われていた。

連立与党の公明党は、参議院で野党が多数を占めることに加え民主党が着実に選挙への準備を進めていたことから警戒感を露わにし、「福田おろし」と呼ばれる福田への退陣要求を開始した。
インド洋で自衛隊艦船の給油活動を行うための新テロ特措法の期限延長のためには、公明党の票が必要であったことから、福田は追い詰められ9月1日に退陣表明を行った。

辞任会見で記者に「総理の会見は人ごとのように感じるという国民が多かった」と質問された際、「私は自分自身を客観的に見ることはできるんです、あなたとは違うんです」と発言したことが話題となり、2008年の流行語大賞に選出された。

9月15日|リーマンショック発生⇒長期にわたる不況を引き起こす


リーマンショックとはアメリカの投資銀行であるリーマン・ブラザーズが経営破綻したことに伴い、全世界へ連鎖的に金融危機が生じた出来事である。
アメリカはもちろん日本の株価も大幅に下落、失業率の上昇や長期にわたる不況の原因となった。

リーマンショックが起こる原因となったのは、サブプライム住宅ローン危機であった。
サブプライム住宅ローンとは、住宅ローンを債権化し債権の所有者は金利を受け取れる仕組みであった。
しかしサブプライム住宅ローンは住宅や土地の価格が上昇し続ける前提として債権の価格が形成されていたため、住宅・土地価格が下落に転じると、債権は住宅や土地を売却してもローンの全額を返済しきれない不良債権となった。

債権を所有していた投資会社は大きな損失を被り、リーマン・ブラザーズは経営破綻した。

金融危機は日本にも波及した。
リーマン・ブラザーズが破綻直前の日経平均株価は12,214円であったが、最大6,994円まで下落、下落率は51.3%にまで達した。
6,994円という株価は昭和57年以来の安値であり、投資家に大きな損害を与えた。

10月8日|日本人4人がノーベル賞受賞(物理学賞に南部陽一郎、小林誠、益川敏英、科学賞に下村脩)

2008年は日本人4人がノーベル賞を受賞するという快挙が成し遂げられた

ノーベル物理学賞を受賞したのは南部陽一郎小林誠益川敏英の3人で、ノーベル化学賞を受賞したのが下村脩だった。

南部陽一郎がノーベル化学賞を受賞した理由は「対称性の破れの発見」であり、重さが無い陽子や中性子に重さが生まれる仕組みを提言し、素粒子物理学の基礎をなすさまざまな研究に大きな影響を与えた。
南部陽一郎は1921年生まれの理論物理学者であり、東京帝国大学に進学後陸軍に配属、終戦後に東京大学・大阪市立大学・プリンストン高等研究所などで研究を行った。

小林誠益川敏英両氏は「小林・益川理論」を構築、ノーベル物理学賞の受賞理由は「クオークが自然界に少なくとも三世代以上ある事を予言する、CP対称性の破れの起源の発見」であった。
「小林・益川理論」は1973年に発表され、なぜ宇宙に物質が存在するのかを解明する手がかりとなる「CP対称性の破れ」について、中性子・陽子を構成するクオークが6種類以上あれば説明がつくことを明らかにした。

小林誠は1944年生まれの物理学者であり、名古屋大学理学部を卒業後、京都大学や高エネルギー物理化学研究所にて理論物理学の研究を続けていた。
1973年に京都大学の助手をしていたが、同僚の益川敏英とともに研究にあたり、小林・益川理論を提唱した。
また内閣総理大臣を務めた海部俊樹は従兄にあたる。

益川敏英は1940年生まれの論理物理学者であり、名古屋大学を卒業後は京都大学で助手を務め、小林誠とともに小林・益川理論を提唱しノーベル物理賞受賞につながった。

2008年、日本人4人目のノーベル(化学)賞を受賞したのが下村脩で、ノーベル賞の受賞理由は「緑色蛍光タンパク質の発見」であった。

緑色蛍光タンパク質とはオワンクラゲから抽出される光るタンパク質で、紫外線を当てることで発光する特性を持っており、1962年に下村は緑色蛍光タンパク質の分離に成功した。
緑色蛍光タンパク質を他のタンパク質に結合させ、生命体へ投与することにより、そのタンパク質が体内でどのような変化が起こるのかを生きたまま観察することができる(体内でタンパク質が光る)ため、医学や生命科学の研究に欠かせない技術となっている。

下村脩は海洋生物学を専門とする生物学者であり、1982年から2001年までウッズホール海洋生物学研究所上席研究員を務めており、発光生物の発光メカニズムを次々と解明していた。

2008年(平成20年)の文化・芸能ニュース

5月25日|フリーアナウンサーの川田亜子が車中で練炭自殺


川田亜子は1979年生まれのTBSアナウンサーであり、アコちゃんの愛称で人気アナウンサーであったが、2008年に自宅近くで停車中の車で練炭自殺した。

川田の遺体が見つかった車内では家族にあてた遺書が見つかり、自殺の原因としては次のようなことがあげられている。

  • 独立後の仕事内容についての不安
  • 元彼である、所属事務幹部との関係のこじれ
  • 交際していた外国人平和活動家のトラブル

川田の元彼である谷口元一は大手芸能事務所ケイダッシュ取締役である。
川田は谷口別とれて外国人平和活動家とつきあったことにより仕事を干されたことが示唆されている。

また谷口元一と外国人平和活動家との間にトラブルがあり、そのトラブルに巻き込まれ悩みを抱えて自殺したと言われている。

7月6日|フリーアナウンサーの山本モナと巨人・二岡に不倫報道

探偵ポータルより引用

山本モナは1976年生まれのアナウンサーで、朝日放送入社後にフリーアナウンサーとして活躍していた。
しかし2006年に民主党の衆議院議員・細野豪志との不倫が報じられ、『筑紫哲也NEWS23』を降板、2008年7月からフジテレビの情報番組『サキヨミ』で総合司会として復帰していた。

二岡智宏は、読売ジャイアンツの正遊撃手として活躍してた選手で、3割前後の打率と20本を越えるHRを放つ中距離打者として活躍していた。
2005年にフリーアナウンサーの用稲千春と結婚し、2008年は第十五代巨人軍選手会長に就任していた。

2008年7月、一流のプロ野球選手として活躍する二岡とフリーアナウンサーの山本モナの不倫が世間を騒がせた。

不倫が報じられると、二岡は試合で「もなおか」などと観客から野次を飛ばされ、2008年は2軍落ちを経験するなど不振のシーズンとなる。
二岡は翌年に日本ハムへトレードされ、その後は大きな活躍をすることなく2013年に引退した。

山本は不倫報道後、情報番組『サキヨミ』を1回のみの出演で降板し、メディアへの出演を自粛することとなった。
その後山本はTVに復帰したが、2011年に一般男性と結婚し芸能界を引退し、2013年に芸能活動を再開している。
私生活では3人の子供に恵まれている。

11月4日|小室哲哉が5億円の詐欺容疑で逮捕される


小室哲哉は1990年代の日本を代表する作曲家・アーティストとして活躍し、全盛期の年収は20億円とも言われていた。
しかし人気凋落後も派手な生活を続けたことで、金銭的に困窮するようになり2008年に5億円詐欺容疑で逮捕される。

小室は曲の著作権を売却することを関西に居住する個人投資家の男性に持ちかけ、投資家男性から手付金として5億円を入手する。
しかし小室は全曲の著作権を所持しているわけではなく、音楽会社が著作権を所有している曲もあった。
契約を履行できない小室は投資家男性に6億円を支払うことで和解したが、期日となる9月末までに支払いを行わなかった。

このため男性は小室を刑事告訴し、小室は大阪地検特捜部に逮捕された。
小室は受け取った5億円を借金返済に使用しており、エイベックスグループの松浦勝人がポケットマネーで6億円を立替えて被害者に完済した。

2009年5月11日に小室は懲役3年、執行猶予5年の有罪判決が言い渡されている。

12月17日|飯島愛が死去


飯島愛は1972年生まれのAV女優・タレントである。
1992年にAV女優としてデビューした飯島愛だったが、1992年の深夜番組『ギルガメッシュナイト』にレギュラー出演し「Tバックの女王」として人気を博した。
2000年に自伝小説『プラトニック・セックス』がベストセラーになり、またTVでレギュラー番組を持つ人気タレントとなる。

しかし2007年3月末で腎盂炎を理由に芸能界を引退することを発表、引退理由として病気を持ちながら芸能界の仕事を続けることが限界があること、休んでも代わりの若手がいることなどをあげている。

引退後もブログは続けていたが、2008年12月5日に投稿したのを最後に更新が途絶え、12月24日に東京都の自室で死亡されているのを親戚の女性に発見された。
死体発見時には1週間程度が経過していると見られ、部屋には暖房が付けられていたため死体は腐乱していた。

検死の結果、死因は肺炎であることが判明している。
飯島愛のお別れ会には700人を超える芸能関係の人々が参列した。

2008年(平成20年)のスポーツ

3月20日|世界フィギュアスケート選手権で浅田真央が初優勝を飾る


スウェーデンのヨーテボリで開催された世界フィギュアスケート選手権で、浅田真央が優勝を果たした。

浅田は演技冒頭で転倒するも見事に立て直し、その後は完璧な演技を魅せ、ショートプログラムで首位に立っていたカロリナ・コストナーを抜き、逆転で優勝を決めた。

浅田はこの約1ヶ月前に開催された四大陸選手権でも優勝していたが、その時に痛めた怪我が完治しておらず、さらにコーチ不在の状況下で臨んだ大会であった。

世界フィギュアにおける日本人選手の優勝は、当時史上5人目である。
前年2007年には安藤美姫が優勝しており、2年連続での日本人選手による金メダルとなった。

同大会では中野友加里がメダルまであと一歩の4位、安藤美姫は左足の怪我により途中棄権している。

8月8日|北京オリンピック開幕


日本は金メダル9、銀メダル8、銅メダル8を獲得

9月8日|大相撲で大麻問題が発覚


大相撲大麻問題は、2008年に起きた大相撲力士の大麻所持事件のことである。

2008年の8月18日、大相撲間垣部屋の幕内力士・若ノ鵬寿則が、大麻成分を含んだたばこを所持していたことが発覚する。
師匠である垣間親方は理事職を辞任し、若ノ鵬は史上初めて現役の力士として解雇が言い渡された。

しかし事件は若ノ鵬の解雇問題だけで終わらなかった。
相撲協会が行った抜き打ちの尿検査で、大嶽部屋・露鵬と北の湖部屋・白露山の尿に陽性反応が見つかったのである。

家宅捜索などで大麻は発見されず2人も所持を否定したが、その後の検査でも陽性かつ高い数値を示したことから、2人は解雇される。
二人の力士の解雇により、親方である北の湖理事長が引責辞任、大嶽親方は委員から年寄へ降格した。

さらに、翌年1月30日には若麒麟が乾燥大麻16グラムを所持していたことで現行犯逮捕され、大麻取締法違反の罪で懲役10ヵ月執行猶予3年の実刑判決が下っている。

2008年(平成20年)の主要事件

2月19日|イージス艦衝突事故発生


イージス艦衝突事故とは、海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船の清徳丸が衝突した海難事故である。
清徳丸の乗員2名が行方不明となり、数十日間に及ぶ捜査が行われたが発見できず認定死亡となった。

海上自衛隊所属のイージス艦「あたご」はハワイの真珠島を出港し、横須賀港へ寄港する予定であった。
一方の清徳丸は千葉県勝浦市の川津漁港を出発し、三宅島方面へ向かっていた。

「あたご」と「清徳丸」の両船は4時7分ごろに衝突、清徳丸は沈没し漁船乗員が行方不明となりのちに認定死亡となる。

海難審判ではイージス艦、刑事裁判では清徳丸側に回避義務があったとされ責任所在の判断が分かれた。
だがマスコミはイージス艦への一方的な批判を行い、当時の石破茂防衛大臣が遺族宅に直接謝罪する事態となった。

3月19日|土浦連続殺傷事件発生


土浦連続殺傷事件とは、茨城県土浦市で2人が死亡、7人が負傷した通り魔事件のことである。
犯行の動機は「死刑にされたかったから」であった。

犯行当時24歳の男性は高校生のころから超常現象に興味を持つようになり、沖縄の修学旅行の感想文では人類に対する敵意を出した内容を書いている。
高校を卒業した犯人は定職につくこともなく、生きる目的を失い死を望むこととなる。

確実に死刑になるため複数人を殺害することを決定した犯人は、住宅街のうち1軒のインターホンを押し出てきた男性の首筋に包丁で切りつけ殺害した。
犯人は指名手配されたが、4日後、荒川沖駅で手あたり次第に通行人の首を切りつけ、交番へ自首した。

裁判では犯人の望み通り死刑判決が下され、事件から5年後に死刑が執行された。

4月3日|お台場フィリピン人バラバラ殺人事件発生

NAVERまとめより引用

お台場フィリング人バラバラ殺人事件とは、東京都港区台場1丁目のマンションで発覚したフィリピン人女性の殺人事件である。
男は1999年にもフィリピン人女性を窒息死させており、今回の事件後に殺害を認めたため、2人に対する殺人で起訴された。

犯人の男は1999年、自宅マンションでフィリピン人女性を窒息死させたが、死体を捨てていたため死因がわからず、殺人容疑での立件はされなかった。
そして2008年、フィリピン人女性が女性宅で血まみれになって殺害されているのが発見され、近くの路上で自殺を図っていた犯人が逮捕される。

殺害の動機は同居していたフィリピン人女性との関係が悪化したためで、自分の思い通りにいかないことに激怒しての殺害であった。

男性には死刑判決が下されており、2012年12月14日に刑が確定している。

4月18日|江東マンション神隠し殺人事件発生


江東マンション神隠し殺人事件とは、マンション内で女性が神隠しにように行方不明となったが、殺人事件であることが明らかとなった事件である。
犯人の死体処理方法が完全犯罪に近いことでも注目された。

事件の現場となったマンションへ引っ越してきた加害者男性は、被害者女性の帰宅を待ち伏せし、拉致して自室へ連れ帰った。
しかし同居していた姉が異変に気づき通報したため、事件の発覚を恐れた犯人は被害者女性を自室内で殺害した。

男は女性の死体をバラバラにした上で段ボール箱やベッドの下に隠した。
また細かく解体した上で他のゴミと一緒に捨てたりトイレから流すなどし、遺体を全て処理した。
さらに警察官が部屋に訪れた際、遺体の入った段ボールを調べるよう指示するなど、大胆な行動に出ていた(結局段ボールは調べられなかった)。

捜査は難航したが被害者宅にわずかに指紋が残されており、事件から1か月後に加害者の指紋と現場の指紋が一致したため逮捕に至った。

犯人には2009年9月25日に無期懲役の刑が確定している。

7月22日|八王子通り魔事件発生,1人が死亡、1人が負傷

NAVERまとめより引用

八王子通り魔殺人事件とは、33歳の男が京王八王子ショッピングセンター9階の書店にて22歳のアルバイト店員(当時中央大学在籍)と21歳の女性客を刺した事件である。
アルバイト店員は死亡、客は全治3カ月の重傷を負った。

殺害の動機は「仕事がうまくいかず親が相談にのってくれなかったから」であり、懲役30年の刑が下った。
八王子通り魔事件は、同年の秋葉原通り魔事件などとあわせて「理由なき通り魔事件」として報道された。

8月28日|事故米不正転売事件発覚

アクセスジャーナルより引用

事故米不正転売事件とは、コメ事業者が非食用に限定されていた事故米を、事故米であることを隠して販売していた事件のことである。

農林水産省は農薬が許容量以上に残留している米や、発がん性のある毒物が含まれた米を非食用として三笠フーズ株式会社へ売却した。
しかし三笠フーズは事故米を食用として偽って菓子メーカーや酒造会社へ転売した。
しかし2008年9月の農林水産省の立ち入り調査で不正転売が発覚、さらに三笠フーズ以外にも不正転売している業者が発覚した。

転売先は全国多数の業者であり、風評被害のため転売先の公表が躊躇されたが、国民の不安払しょくのため一斉公開された。
ところが同日、転売先の社長の1人が自殺する事態となった。

三笠フーズの社長らは逮捕され、執行猶予付きの判決が下されている。

10月1日|大阪個室ビデオ店放火事件発生、16名が死亡


大阪個室ビデオ店放火殺人事件とは、パナソニックに入社しその後早期退職に応じ無職となっていた46歳の男性が、個室ビデオ店の個室内で放火し16名の死亡者を出した事件のことである。
1人の人間が1日で犯した殺人による死者は当時としては過去最多であった。

犯人の男性は数日前に知り合った占い師の男性に連れられて個室ビデオ店へ入店したが、個室ビデオ店の店内が狭いこと、他の部屋から男の悶え声が聞こえてきたことやトイレで大便をきばる声が聞こえてきたことなどから、自分の人生が嫌になり放火を行った
男は妻子がいたが離婚、その後Panasonicを退社しタクシードライバーをするなどしていたが、犯行当時は無職で生活保護を受けていた。

事件後、全国の個室ビデオやカラオケボックスなどに緊急の立ち入り調査が行われ、多くの店舗で消防法違反が発見された。

裁判では男に死刑判決が下され、2014年3月に死刑が確定している。

11月17日|元厚生事務次官宅連続襲撃事件発生、11月17日と18日に元厚生事務次官が2人襲撃された


元厚生事務次官宅連続襲撃事件とは、46歳の男性が11月17日と18日に元厚生省事務次官2人を相次いで殺害し1人に重傷を負わせた事件のことである。
犯行の動機は「34年前に保健所に飼い犬を殺された仇討ち」であった。

男は17日に元厚生事務次官の山口剛彦宅を襲撃し山口とその妻を殺害、翌18日に同じく元厚生事務次官の𠮷原健二宅を襲撃し、その妻を刺した(吉原本人は外出中だった)。

犯人の男が厚生省官僚トップの2人を襲撃したことは、当時年金記録問題などで厚生省への世間の不満が募っていたことから「年金テロ」として報道された。
しかし事件から5日後に実行犯の男は出頭し、出頭前に男は新聞社やテレビ局などに「年金テロではなく34年前に飼い犬を殺された仇討ち」とメールを送信していた。

犯人の男は少年時代に愛犬のチロを保健所で殺されており、裁判でも自らの正当性を主張したが、2014年6月に死刑が確定している。

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