この記事では2009年(平成21年)に流行したヒット商品番付を紹介しています。
目次
2009年(平成21年)に流行したヒット商品ベスト8を紹介・解説
まずは2009年(平成21年)に流行したヒット商品ベスト8を見てみましょう。
エコカー | 横綱 | 激安ジーンズ |
フリー(キリンビール) | 大関 | LED |
規格外野菜 | 関脇 | 餃子の王将 |
下取り | 小結 | ツイッター |
2009年(平成21年)最大のヒット商品はエコカーと激安ジーンズ
ぶたさん
あざらし君
エコカー減税・補助金でエコカーに人気が集まる
2009年度は税制改正にるエコカー減税の導入や、6月から実施されたエコカー補助金により、環境負荷を軽減した自動車「エコカー」に人気が集まりました。
大手自動車メーカー・トヨタが発売するハイブリッド車「プリウス」は6ヵ月連続で新車販売台数第1位となり、10月までに15万台を売り上げました。
激安ジーンズが相次いで登場
(出典:https://ja.wikipedia.org)
2009年は1本1000円を切る激安ジーンズが相次いで登場しました。
衣料品ブランドのGUは1本990円の激安ジーンズを発売し年内で約100万本を売り上げ、イオンや西友などの大手スーパーマーケットもGUに追随し、1000円未満のジーンズを販売しました。
「ジーンズなんてど何でも一緒」と考える層に激安ジーンズは突き刺さり、衣料品の低下価格志向を象徴する商品となりました。
2009年(平成21年)はツイッターの利用が拡大し始める
キリンビールからは4月にアルコール分0.00%のビール風味飲料「フリー」が発売され、11月末までに340万ケースを販売しました。
2006年の福岡飲酒運転事故を契機に飲酒運転が社会問題として大きな関心を集めており、キリンビールは警察庁科学警察研究所の論文を元にしたシミュレーションで、フリーを飲んでの運転の安全性を実証しました。
LED(発光ダイオード)は白熱電球や蛍光灯よりも電力消費が低く耐久性に優れているとして普及が進み、液晶テレビなどにも採用されました。
高価格が難点でしたが、東芝ライラックやシャープが従来の半額の商品を発売しヒット商品となりました。
2009年には農業にも脚光が当たり、形が不揃いな野菜を割安で売った規格外野菜が売れ行きを伸ばしました。
栄養や安全性に問題がなければ、見た目は問題ないと考える人が多く、直売所には多くの人が集まりました。
また家庭菜園もブームとなり、小型の耕運機も売れ行き好調となりまいた。
王将フードサービスが展開する外食チェーン店「餃子の王将」は外食不況の中、東北初となる宮城県への出店を行うなど業績を伸ばしました。
「餃子の王将」は2009年以降も着々と店舗を増やしており、2020年3月31日現在で海外3店舗を含む直営店523店舗、フランチャイズ214店舗を展開しています。
また、2009年は百貨店や衣料品店、などで「下取り」が行われるようになりました。
環境に配慮した取り組みであるとともに、下取と同時に衣料品の割引券を配布するなど集客寄与も期待されました。
ツイッターは2008年4月にユーザインターフェースが日本語化された日本語版が利用可能となり、2009年には著名人や企業の利用が拡大し始めました。
2009年以降も日本で利用者を増やし続け、ツイッターは現在では当たり前に利用されているSNSの一つとなっています。
2009年(平成21年)その他のヒット商品を解説
次にその他のヒット商品を見てみましょう。
アタックNeo(花王) | 前頭 |
ドラゴンクエストⅨ(スクウェア・エニックス) |
ファストファッション | 前頭 |
フィッツ(ロッテ) |
韓国旅行 | 前頭 | 仏像 |
新型インフル対策グッズ | 前頭 | ウーノ フォグバー(資生堂) |
お弁当 | 前頭 | THIS IS IT(マイケル・ジャクソン) |
戦国BASARA(カプコン) | 前頭 | ランニング&サイクリング |
PEN E -P1(オリンパス) | 前頭 | ザ・ビートルズ リマスター盤CD |
ベイブレード(タカラトミー) | 前頭 | ダウニー(P&G) |
山崎豊子 | 前頭 | 1Q84(新潮社) |
ポメラ(キングジム) | 前頭 | けいおん! |
シニア・ビューティー | 前頭 | 蒸気レスIH炊飯器(三菱電機) |
粉もん | 前頭 | ハイボール |
sweet(宝島社) | 前頭 | LABl1日本総本店池袋(ヤマダ電機) |
い・ろ・は・す(コカ・コーラグループ) | 前頭 | ノート(コクヨ等) |
ぶたさん
あざらし君
ぶたさん
あざらし君
ぶたさん
2009年は新型インフルエンザが世界的に流行した年でもありました。
日本でも、5月にカナダから帰国した高校生3人において初めて感染が確認され、その後急速に感染が拡大しました。
新型インフルエンザの流行を受けて、セブン&アイではマスクの売れ行きが3~7倍になるなど、新型インフル対策グッズが人気となりました。
ヤマダ電機が10月に出店した「LABI1日本総本店池袋」は家電量販店としては最大級の売り場面積となりました。
また、「今迄の家電量販店の枠にとらわれない総合流通化の実現」を謳い、レストランフロアやフットサルコートなどと同居した都市型店舗の集大成と位置付けられています。
花王から発売された洗剤「アタックNeo」は洗濯時間を短くすることで水道代・電気代を減らせる洗剤として、売り上げを伸ばしました。
なお「アタックNeo」は2019年3月に販売終了、後継品の「アタックZero」へ引き継がれました。
ぶたさん
あざらし君
7月にはスクウェア・エニックスからニンテンドーDS用ソフト『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』が発売されました。
発売前から渋谷の「SHIBUYA TSUTAYA」のスクリーンでカウントダウンが行われるなど話題となり、シリーズ最高の売上本数415万本を記録しました。
またシリーズ初のマルチプレイに対応しました。
カプコンから発売された、戦国時代を舞台にしたアクションゲーム『戦国BASARA』は累計150万本を売り上げました。
また戦国BASARAシリーズのヒットは、歴史好きな女性「歴女」ブームの火付け役となりました。
ぶたさん
あざらし君
音楽では、ビートルズが全14枚のアルバム全てを高音質で再現したデジタルリマスター盤CDを発売しました。
CD-BOX『ザ・ビートルズ BOX』は定価35,800円という価格でしたが、品切れが続出、250万枚を売り上げました。
「キング・オブ・ポップ」とも呼ばれるマイケル・ジャクソンが急死したのもこの年です。
急死を受けて制作された映画『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』は10月に公開され、興行収入44億円を記録しました。
書籍では、村上春樹の12作目の長編小説『1Q84』がベストセラー第1位となりました。
BOOK1・BOOK2が2009年5月29日に、BOOK3が2010年4月16日に発売され、日本だけでなく韓国や台湾などでも話題となりました。
また『白い巨塔』の原作者山崎豊子は2009年に『不毛地帯』がテレビドラマ化、『沈まぬ太陽』が映画化され、原作となった小説は2009年だけでそれぞれ100万部を超えるなど大ヒット作家となりました。
雑誌では宝島社が発売した女性誌『sweet』が話題となりました。
最大の特徴は有名ブランドとのコラボ商品が付録としてついてくることで、トートバッグやポーチなど、sweetでしか購入できない商品をgetできることが女性の大きな支持を得る結果となりました。
おもちゃの分野ではタカラトミーのベイブレードが大人気になりました。
火付け役となったのが2009年4月から放送が開始された『メタルファイト ベイブレード』で、2001年に続く第二次ベイブレードブームが発生しました。
2010年にはベイブレードの新作アニメ映画が上映されるなど、メディアミックス作品として成功をおさめました。
ガジェット分野ではキングジムから発売されたポメラが人気となりました。
インターネット機能が付属しておらず、メモ機能だけという簡易商品でしたが、起動までわずか2秒という「速さ」が人気で9万台を売り上げました。
2020年現在も新機種が投入され、QRコードで文章をコピペできるなど機能がグレードアップしています。
最後に意外なブームとなったのが『仏像』です。
2009年3~6月にかけて東京国立博物館で「国宝 阿修羅展」が開催され、入場者数はのべ94万人、日本の美術展覧会としては史上最多を記録しました。
阿修羅のファンのことを指す「アシュラー」が2009年の流行語大賞にノミネートされるなど、近年では特異な人気となりました。