1987年(昭和62年)に連載を開始した神漫画7選

漫画

この記事では1987(昭和62年)に連載を開始してその後大流行した漫画を7作品紹介しています。

1987年(昭和62年)に連載を開始した神漫画7選

1987年(昭和62年)の流行漫画・「ジョジョの奇妙な冒険」

作者 荒木飛呂彦
ジャンル アクション・アドベンチャー、少年漫画、青年漫画
連載雑誌 週刊少年ジャンプ
単行本の巻数 5巻(1部)

ジョースターの血脈を受け継ぐ一族が、悪しき存在へと立ち向かう「ジョジョ」シリーズの起源となる物語。ゲームやアニメ、小説などさまざまなメディアミックス展開がされており、現在は最新シリーズの「ジョジョリオン」がウルトラジャンプにて連載中です。

「ジョジョ」シリーズの代名詞でもある、さまざまな特殊能力を持つ「スタンド」が登場するのは第三部から。「第一部 ファントムブラッド」では、主人公のジョナサン・ジョースターが、石仮面の力を得て吸血鬼となったディオ・ブランドーを倒すため、ツェペリより伝授された、肉体にエネルギーを生み出す波紋のパワーを用いて戦うことになります。

このジョナサンとディオの因縁を発端に、長きに渡るジョースターの一族たちの戦いが始まるのです。

ファッションやポージング、擬音フォントからセリフ回しなど、すべてが独創的かつ斬新で、少年漫画界に多くの発明と衝撃を与えた「ジョジョの奇妙な冒険」。漫画としてだけでなくアートとしての評価も高く、GUCCIなどハイブランドとのコラボや、UOMOやSPURといったファッション誌の表紙を飾るなど、少年漫画としては異色の存在でもあります。

「ジョジョ」最大のミステリーは、連載開始時からまったく老けない荒木先生の謎。

あざらし君

ぶたさん

石仮面かぶった説あるよね。

1987年(昭和62年)の流行漫画・「燃える!お兄さん」

作者 佐藤正
ジャンル 少年漫画・学園漫画・ギャグ漫画
連載雑誌 週刊少年ジャンプ
単行本の巻数 19巻

1987年から1991年まで週刊少年ジャンプで連載されたドタバタギャグ漫画、「燃えるお兄さん」。1988年にはアニメ化、1989年にはゲームソフトも発売されました。

主人公は、幼いころ父親にうっかり川に落とされてしまった少年・国宝憲一。その後玄米茶流空手の達人・玄米茶に拾われ、13年間山の中で育てられます。すっかり野生児に成長したケンイチは下山し、本当の家族の元へ。

本当の家族とともに都会で暮らすことになりますが、野生児のため身体能力は超人的な一方、知能や常識は幼児レベル。そのため、日々とんでもない騒動を巻き起こすことに・・・。

作者の佐藤正は、新沢基栄のアシスタントのためか、画風は「ハイスクール奇面組」に似てスタイリッシュで、雪絵をはじめ女の子キャラクターも非常にキュート。「北斗の拳」のアインをモチーフにしたとされるロッキー羽田に代表される個性豊かなキャラクターも、人気の理由のひとつでした。

ぶたさん

ケンイチ、めっちゃ長身でムキムキの強キャラなんだけど、物語終盤はほとんど2頭身だった。
そのへんも奇面組っぽい。2頭身のお兄さんも、マスコットみたいで可愛いんだけどね。

あざらし君

1987年(昭和62年)の流行漫画・「青空しょって」

作者 森秀樹
ジャンル ゴルフ漫画
連載雑誌 週刊少年サンデー
単行本の巻数 24巻

「青空しょって」は1987年から1991年まで週刊少年サンデーで連載されたゴルフ漫画です。主人公の若きプロゴルファー・飛田一八が、世界へと挑むストーリー。マスターズや全英オープンといった大会やプロゴルファーなど、実在の大会や選手が登場することも見どころのひとつです。

うだつの上がらない三流プロゴルファーの父親、銀八のキャディーとして全国を行脚していた一八。ある大会で大叩きした銀八が、大会途中で一八を残しそのまま失踪するという事件が起こります。

その後一八は、ゴルファー養成所で地獄のような特訓を重ね、わずか18歳でプロデビュー。やがて、プロとしてマスターズに招待されるほどキャリアを積み上げていく一八は、思わぬかたちで父親と再会をすることに・・・。

少年漫画的な必殺ショットなどは登場しない、リアル志向のゴルフ漫画「青空しょって」。父と子、ライバルたちとの人間ドラマも必見。ゴルフという紳士のスポーツが、なぜ多くのファンに愛されているのかが分かる作品でもあります。

10代の選手が海外ツアーに参戦という展開はいかにも漫画的。

あざらし君

ぶたさん

でも最近は渋野日向子選手のような若いゴルファーが世界で活躍してるよね。
現実が漫画に追いついてきたな。

あざらし君

1987年(昭和61年)の流行漫画・「らんま1/2」

作者 高橋留美子
ジャンル 格闘ラブコメ、学園、お色気、少年漫画
連載雑誌 週刊少年サンデー
単行本の巻数 38巻

「らんま1/2」は、「うる星ヤツら」や「犬夜叉」など、数多くの人気作品を生み出したヒットメーカー・高橋留美子による作品。1989年にはアニメ化され、新垣結衣や賀来賢人が出演する実写ドラマやゲームなども制作されています。

主人公の早乙女乱馬は、父親の玄馬とともに格闘術の修行のため世界中を旅する高校生。中国での特訓中、「呪泉郷」なる不思議な泉に落ちた乱馬は、水をかぶると女性に変身するという特異体質になってしまいます。

そんな乱馬には、父の玄馬が親友の天道早雲と勝手に決めた許嫁がいるとのこと。その約束を果たすべく、早乙女親子は天道家に居候することに・・・。

本作の魅力はなんと言っても乱馬のトンデモ設定。そして男嫌いな許嫁の天童あかねや、乱馬と同様に水をかぶると黒ブタや猫に変身するキャラクターなど、個性豊かな登場人物たちです。

主人公が男性にも女性にもなれる変身体質もあいまって、彼らとの複雑な関係性をベースに描かれるギャグありラブコメあり、バトルありのエピソードはいずれも秀逸。読者を飽きさせず大きな支持を得た、1980年代の週刊少年サンデーの看板作品のひとつです。

女体化にケモ化、時代を先取りしすぎ!

あざらし君

ぶたさん

元々は男だからこそのフリーダムさにより炸裂する、女乱馬のお色気要素が下品すぎず絶妙だった。

1987年(昭和62年)の流行漫画・「オフサイド」

作者 塀内夏子
ジャンル サッカー漫画
連載雑誌 週刊少年マガジン
単行本の巻数 29巻

「オフサイド」は週刊少年マガジンに1987年から1992年まで連載された高校サッカーを題材にした漫画。1993年にはOVAが、2001年にはテレビアニメ版も制作されました。

主人公は恵まれた体格を持ち、優しく男気あふれる性格の熊谷五郎。高校入試でトラブルに見舞われ、強豪校とは言い難い川崎高校サッカー部に入部することになります。

サッカー漫画では珍しく、五郎のポジションはゴールキーパー。しかし、新たなチームに加わった仲間の勧めもありMFへ転身。ストライカーとしての真価を発揮し、それに呼応するようにチームも成長していきます。ラストイヤーとなる高校選手権の決勝戦では、インターハイでは敗北を喫した雪辱の相手・蕪双高校が立ちはだかり・・・。

「オフサイド」にはスーパーシュートや突出した天才は登場しません。しかし、何より仲間を大切に思う五郎をはじめ、登場人物たちの魅力を丁寧に描写。これぞ青春といった、熱く泣けるストーリーには多くの読者が夢中になりました。

作者の塀内夏子は連載当初、「塀内真人」名義だった。

あざらし君

ぶたさん

「女性が書いたスポ根漫画は読まれないのでは」という理由から、男性名にしていたみたい。
でも女性ならではの視点でチームメイトの日常やキャラクター性が掘り下げられていて、そこが人気の理由でもあったと思う。

あざらし君

1987年(昭和62年)の流行漫画・「THE STAR」

作者 島崎譲
ジャンル 少年漫画
連載雑誌 週刊少年マガジン
単行本の巻数 24巻

現在はチャンピオンREDで「銀河鉄道999」のリブート作品を手がけている島崎謙の出世作「THE STAR」。少年漫画では珍しい演劇や芸能界を舞台とした、男性が主人公の漫画です。3巻までは原案協力として、集英社コバルト文庫をはじめ少女ノベルで活躍していた小説家・藤本ひとみが参加しています。

長瀬優也は心優しいごく普通の高校生で、芝居に関してはまったくの素人。ひょんなことから受けたオーデションで才能を見出され、芸能界へと足を踏み入れることになります。

本作の見どころはなんと言っても、素人の高校生が芸能界でのし上がっていく痛快すぎる超シンデレラボーイストーリーです。

ライバルたちの妨害やトラブルを乗り越えながら成長していく優也。最終的には演技の力で外国の内戦を終結へと導き、世界的スターになるという、まさに少年漫画版「ガラスの仮面」といった壮大な展開に目が離せない内容でした。

いろんな意味で主人公の成長ぶりがエグい。

あざらし君

ぶたさん

1巻はアイドル的な美少年だったのに、後半はマッチョに。
役者だからな! あとマガジンだからな!

あざらし君

1987年(昭和62年)の流行漫画・「名門!第三野球部」

作者 むつ利之
ジャンル 野球漫画
連載雑誌 週刊少年マガジン
単行本の巻数 31巻

「名門!第三野球部」は、むつ利之による野球漫画。1988年にはアニメ化され、1989年にはゲーム版も発売されました。

主人公は、いじめられっ子だけど野球を愛する努力家の檜あすなろ。「弾丸ボール」と一本足打法を武器に、桜高校のエース選手へと成長します。

本編は高校生編と飛翔編から構成。高校生編では、解散を命じられた桜高校野球部の三軍チームが、生き残りを賭けて一軍に挑戦。甲子園大会を勝ち上っていくストーリー。

飛翔編では、長年優勝争いから遠ざかっていたプロ野球チーム、千葉マリンズへ入団したあすなろが、チームを勝利に導く物語。しかし、連日の登板で無理がたたり再起不能に・・・。

続編として「上を向いて歩こう」、「復活!!第三野球部」が掲載。「上を向いて歩こう」はプロ野球を引退し、桜高校野球部の監督を務めるあすなろの教え子・上杉輪を主人公にした物語。「復活!!第三野球部」は、あすなろたちが卒業してから十数年後の桜高校を舞台に、再び廃部の危機を迎える野球部員たちの奮闘が描かれます。

努力とガッツとチームワークで、弱小チームが甲子園へ。これぞ少年誌の野球漫画という展開がいい。

あざらし君

ぶたさん

まだジャイロボールと呼ばれる前の変化球「弾丸ボール」が登場したり、千葉ロッテマリーンズが誕生する前に、千葉マリンズなる球団が描かれていたりするのもスゴイ。

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