2004年(平成16年)に流行した懐かしのヒット商品番付を解説

ヒット商品

この記事では2004年(平成16年)に流行したヒット商品番付を紹介しています。

2004年(平成16年)に流行したヒット商品ベスト10を紹介・解説

まずは2004年(平成16年)に流行したヒット商品ベスト10を見てみましょう。

韓流 横綱 アテネ特需
聴く携帯端末 大関 ななめドラム式洗濯機
ドラフトワン 関脇 アジエンス
ヘルシオ 関脇 なし
高級セダン 小結 世界の中心で、愛を叫ぶ

2004年(平成16年)最大のヒット商品は韓流とアテネ特需

ぶたさん

この年の横綱は「韓流」と「アテネ特需」だよ。
ヨン様ブームはすごかったよね。

あざらし君

冬ソナが韓流ブームの火付け役に


この年は韓流ドラマ『冬のソナタ』が日本でも大ヒット。
「冬ソナ現象」と呼ばれるブームを巻き起こし、特に主演のペ・ヨンジュンはヨン様の愛称で呼ばれ熱狂的なファンも登場。
また、ドラマだけでなく音楽や旅行、語学にも韓流ブームは広がりました。

アテネ五輪が経済にも好影響


この年はアテネで夏季オリンピックが開催され、日本選手の活躍を見ようと薄型テレビを購入する人が増えました。
また、深夜から早朝にかけてのテレビ中継を録画するためのDVDレコーダーも売り上げを伸ばし、まさに「アテネ特需」と言える経済効果を生み出しました。

2004年(平成16年)は携帯端末で音楽を聴く時代に

1月にはアップルから「iPod mini」が発売され、数千曲を持ち歩くことが可能に。
他にもFM付きの携帯電話や着うたフルなど、聴く携帯端末が流行しました。

松下電器産業(現・パナソニック)の商品「ななめドラム式洗濯機」は、洗濯槽を30度傾けて子供やお年寄りも取り出しやすいユニバーサルデザインを実現しました。
洗濯機といえば縦型かドラム式かを選ぶ必要がありましたが、「とりだしやすさ」に焦点をあて新しい選択肢を増やすことに成功しました。

福岡・佐賀・長崎・大分の4県で試験販売していた第三のビール「ドラフトワン」をサッポロビールが全国販売開始。
低価格と猛暑の影響もあり、年末の最終実績で1815万ケースを出荷しました。
ドラフトワンの成功で、これ以降同業他社も追随して新商品を投入するようになります。

花王が販売するシャンプー「アジエンス」は黒髪への回帰をコンセプトに2004年秋に売上高100億円を突破。
メーカー別シェア首位の座を奪回しました。


シャープはウォーターオーブン「ヘルシオ」を発売。
名前の由来は「ヘルシー」と「減る塩」から来ており、その由来の通り余分な脂分や塩分を抑えた健康調理ができるとして人気となりました。
2004年以降も後継機種が毎年発売され、自動調理家電という新しいジャンルを確立しています。

日産は「フーガ」、ホンダは「レジェンド(4代目)」、トヨタは「マークX」と、大手自動車メーカーが相次いで高級セダンを発売。
各社が技術の粋を集め、居住性と運動性を売りにした国産自動車の復権を果たしました。

また、前年のヒット番付で前頭だった『世界の中心で、愛を叫ぶ』が、この年は小結に昇進しました。
2003年のベストセラーランキングで2位に入っていましたが、2004年のベストセラーランキングでも引き続き第2位を獲得。
また、この年は映画も公開され、興行収入85億円を記録して邦画ランキングで第1位となりました。


2004年(平成16年)その他のヒット商品を解説

次にその他のヒット商品を見てみましょう。

「D70」(ニコン) 前頭
コエンザイムQ10
10代の女王 前頭
はいれる保険
芋焼酎 前頭 「伊右衛門」(サントリー)
ウオーキング 前頭 キャスター付きバッグ
タワーマンション 前頭 「ハウルの動く城」
「骨までおいしい魚」(マルハ) 前頭 「モイスチェアスキンリペア」(コーセー)
美脚パンツ 前頭 「脳を鍛える大人のドリル」(くもん出版)
「クラスJ」(日本航空) 前頭 携帯ゲーム機
「負け犬の遠吠え」(講談社) 前頭 萌え
「電車男」(新潮社) 前頭 「ストッパ下痢止め」(ライオン)
Jホラー 前頭 「暴君ハバネロ」(東ハト)
オキシライド乾電池 前頭 ブログ
日本橋 前頭 旭山動物園
ぴん芸人 前頭 お茶の間手品

ぶたさん

2004年(平成16年)のヒット商品で現在も残っているのは何があるかな?
この年は個人によるブログが流行したよ。

あざらし君

ぶたさん

趣味を通して気軽にネットで交流できるところが受けたんだね。

北海道旭川市にある旭山動物園が、この年の夏の来場者数で日本一に。
2004年には「あざらし館」を開館すると、上野動物園に次ぐ全国2位の来場者数を誇る動物園に成長します。
動物の自然な行動を来館者が見られるよう工夫されており、世界的にも有名な動物園となっています。

日本橋にはコレド日本橋や三越本店の新館が誕生。
さらに高島屋本店が改装されたりと、歴史ある商業地が一新されました。

12月には任天堂が「ニンテンドーDS」を、ソニーが「PSP(プレイステーション・ポータブル)」をそれぞれ発売。
業界大手2社が発売した携帯ゲーム機は年末商戦の目玉となりました。

東ハトは2003年の11月から「暴君ハバネロ」を発売。
世界一辛いトウガラシとしてギネス記録にも認定されたことのあるハバネロを使ったスナック菓子で、これにより激辛ブームが再燃しました。

サントリーは製茶会社の福寿園と共同で開発した「伊右衛門」を発売。
竹筒を模した独特なデザインのペットボトルも特徴で、現在でもペットボトル緑茶のシェアで2位を占めている人気商品です。

コエンザイムQ10は、細胞の老化を防止する抗酸化物質として、サプリメントや化粧品の成分としてヒットしました。
一過性のブームになるかと思いきや、2020年現在もサプリメントがそれなりに売れ行き好調です。(効果が得られる十分な根拠は示されていませんが)。

ぶたさん

芋焼酎は甘い香りと物語性で女性の支持も獲得したみたいだね。
鹿児島県の森伊蔵酒造が製造・販売するブランド「森伊蔵」は偽物が登場するほどの人気となったよ。

あざらし君

テニスではロシアのマリア・シャラポワ(当時17歳)が、ゴルフでは宮里藍(当時19歳)が第一線で活躍。
また、文学では綿矢りさが19歳で芥川賞を受賞して最年少記録を更新。
様々な分野で10代の女王が活躍した年でした。

書籍では、医学者・医学博士である川島隆太が脳を鍛える大人のためのドリルを出版。
『川島隆太教授の脳を鍛える大人の音読ドリル』では音読と漢字の書き取りを通して、『川島隆太教授の脳を鍛える大人の計算ドリル』では簡単な足し算、引き算、掛け算を通して脳を鍛えるドリルとなっており、この2冊は2004年のベストセラーランキングで第7位となりました。

インターネットの電子掲示板への書き込みをもとにした恋愛小説『電車男』もヒット。
2004年のベストセラーランキングでは18位でしたが、映画が公開された2005年は7位にランクインしました。


ネット界隈で使用されていた「萌え」はアニメや漫画のキャラに対する好意的な感情を示す造語でしたが、大きな市場を形成。
2004年の萌え市場は800億円を超えるとされ、ブロッコリーやまんだらけなどのオタク関連銘柄の株価が急伸しました。

また、エッセイストの酒井順子が2003年に出版したエッセイ『負け犬の遠吠え』は「30代以上、未婚、未出産」の女性を自虐的に「負け犬」と定義した1冊で、2004年のベストセラーランキングでは26位となりました。

ぶたさん

そのタイトルとは裏腹に独身女性にエールを送っている内容が評価されたよ。

11月にはジブリ映画『ハウルの動く城』が公開。
公開2日目で観客動員数110万人、興行収入14億8000万円を記録しました。
最終的には興行収入196億円に達し、第78回アカデミー賞にもノミネートされるなど海外からの評価も高い作品です。


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