この記事では2003年(平成15年)に流行したヒット商品番付を紹介しています。
目次
2003年(平成15年)に流行したヒット商品ベスト10を紹介・解説
まずは2003年(平成15年)に流行したヒット商品ベスト10を見てみましょう。
デジタルAV機器 | 横綱 | 昭和 |
六本木ヒルズ | 大関 | 阪神タイガース |
ヘルシア緑茶 | 関脇 | 都市型温泉 |
駅ナカ | 関脇 | なし |
踊る大捜査線 THE MOVIE 2 | 小結 | 黒い食品 |
2003年(平成15年)最大のヒット商品はデジタルAV機器と昭和
ぶたさん
あざらし君
安さよりも機能重視
(出典:https://www.murata.com/ja-jp/apps/av)
この年横綱となった「デジタルAV機器」は新製品が相次いで登場。
薄型テレビはそれまで主流だった42型や43型よりも50型を買い求める客が増え、デジタルカメラも薄型化や連射機能、ズーム機能がついたものが人気に。
2000年に発売されたプレイステーションがDVD機能を備えていたことからDVDの需要が増加、2003年はDVDレコーダーがVHSに代わり主流となるべく大ヒット商品となりました。
このように2003年は安さよりも「高機能」が重視される1年となりました。
大人が昭和ブームを牽引
昭和を代表する歌手である山口百恵は2003年、CD『山口百惠全曲集』を発売。
またお台場一丁目商店街など、昭和の街並みを再現したテーマパークや商店街、ショッピングセンターなども登場。
それまでは流行は若者が作るという認識がありましたが、この年は30歳~40歳代の大人が昭和ブームを作りました。
2003年(平成15年)は大人が消費の軸に
この年は東京都港区に、高層オフィスビルを中心にホテルや映画館などを備えた複合商業施設「六本木ヒルズ」が開業。
ショッピングモールには海外ブランド店や有名シェフの高級店が入っており、横綱の2つと同様に大人を引き寄せました。
また、オープニングセレモニーには当時の首相であった小泉純一郎も出席しました。
プロ野球では阪神タイガースが18年ぶりにリーグ優勝。
日本シリーズでは福岡ダイエーホークスに敗れてしまいましたが、阪神タイガースのリーグ優勝は関連グッズの売り上げにも大きく貢献しました。
花王はカテキンを豊富に含む「ヘルシア緑茶」を発売。
当初は関東・甲信越地区のコンビニ限定でしたが徐々に地域を拡大し、現在では全国的に発売されているロングセラー商品です。
東京都心には日帰り・宿泊温泉施設の「大江戸温泉物語」やスパを中心とした複合商業施設「ラクーア」がオープン。
日帰りで温泉を楽しめる都市型温泉として人気となりました。
駅構内の商業スペースを指す「駅ナカ」へは多数の店舗が出店。
この頃から各鉄道会社とも駅ナカ事業に力を入れており、外食や小売りの他、マッサージや英会話教室など様々な業種で賑わいました。
2020年現在も駅ナカは大きな注目を浴びており、駅の再開発の際には鉄道会社の収益性のため駅ナカ事業が重要視されています。
7月には映画『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』が公開され大ヒット。
観客動員数は1260万人、興行収入は173.5億円で2003年の邦画興行収入ランキング第1位。
また、2020年現在で実写邦画の歴代興行収入第1位となっている人気作です。
また、この年は黒ゴマや黒酢、モズク、黒米などの食品が健康志向の高まりで人気に。
他にも「黒豆ココア」やサッポロビールから発売された「ヱビス〈黒〉」など、奇しくも黒い食品がヒットした年となりました。
2003年(平成15年)その他のヒット商品を解説
次にその他のヒット商品を見てみましょう。
メガピクセル携帯 | 前頭 |
着うた |
サイクロン掃除機 | 前頭 |
アミノ酸 |
ブランド子供服 | 前頭 | ブロードバンド |
「トリビアの泉」 | 前頭 | 「バカの壁」(新潮社) |
伊勢丹本店メンズ館 | 前頭 | Edy |
ヌーブラ | 前頭 | スーパーセンター |
「世界の中心で、愛をさけぶ」(小学館) | 前頭 | 「世界に一つだけの花」 |
個人向け国債 | 前頭 | ワンダモーニングショット |
パティシエ | 前頭 | いなりずし |
プリウス | 前頭 | チョイノリ(50ccスクーター) |
ビール風飲料 | 前頭 | にがり |
ジャパネットたかた | 前頭 | 村上隆 |
大陸系アイドル | 前頭 | 金融系アイドル |
トレシー洗顔クロス | 前頭 | クーリッシュ |
ぶたさん
あざらし君
ぶたさん
伊勢丹本店では、それまで「男の新館」という名称で営業していた紳士服売り場を全面刷新。
名称も「メンズ館」に改められ、売り上げも前年比で2桁増という盛況ぶりでした。
2002年12月には各auブランドの携帯電話で着うたのサービスが開始し、auは純増数でドコモを抜いて首位に。
その後、ボーダフォン(現・ソフトバンク)やドコモも同様のサービスを開始しました。
ぶたさん
あざらし君
この年は個人向け国債の発行も開始。
額面が1万円で、利子にも下限(0.05%)が設けられているなどの手軽さ・安心感で発行当初から注目を集め、中高年を中心に人気となりました。
また、ICカードを使った電子マネー「Edy」も普及。
「Edy」はユーロ(Euro)、ドル(Dollar)、円(Yen)の頭文字から取られており、コンビニや航空会社で採用されたことで普及が進み、この年の発行枚数は300万枚を突破しました。
ぶたさん
あざらし君
ぶたさん
あざらし君
ぶたさん
アサヒ飲料からは2002年の10月に「ワンダモーニングショット」が発売。
CMには所ジョージが起用され、「朝専用」というコンセプトがサラリーマンに受けてヒット。
現在でも愛されるロングセラー商品となっています。
ロッテはこの年、飲むアイス「クーリッシュ」を発売。
パウチ容器に入れられジュースを飲むようにアイスクリームを食べられるのが特徴で、2004年にフランスパリで開催された国際見本市の「世界ヒット商品コンクール」では3冠を達成しました。
女性向けの商品では「ヌーブラ」が大ヒット。
肩や背中ににヒモをかけるのではなく、「貼るブラジャー」と銘打ってアメリカで発売され日本に上陸。
締め付ける必要がないため楽で付け心地が良いことから、全国的に品切れとなりました。
書籍では医学博士・解剖学者で東京大学の名誉教授でもある養老孟司の『バカの壁』がヒット。
「バカの壁」とは「人間は結局自分の脳に入ることしか理解できない」ということを表しており、この年のベストセラーランキングで第1位となりました。
また、作家・片山恭一による恋愛小説『世界の中心で、愛をさけぶ』もヒット。
女優の柴咲コウの推薦により火がつき、この年のベストセラーランキングで第2位となりました。
この年以降も映画化やテレビドラマ化、漫画化などもされている人気作品です。
ぶたさん
あざらし君
ぶたさん
ぶたさん
あざらし君
大陸系アイドルとは、ロシアのデュオ「t.A.T.u」や中国の「女子十二楽坊」のことで、ロシア大陸・中国大陸からのアーティストが日本でも活躍したため大陸系アイドルという名称がつけられました。
また2003年はアイフルやアコムなど消費者金融がCMを頻繁に流しており、CMに出てくるチワワ犬や小野真弓などが人気となり、彼女ら(犬)のことを金融系アイドルと呼びました。